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6)騒音環境下での情報伝達の良否(野呂影勇編:図説エルゴノミクス、1990、p.351、日本規格協会)
○数分間にわたり発声された音声を、1/3オクターブバンドで分析した例を図3に示す。
これより音声のエネルギーが低目のピッチ周波数に該当する80Hz程度から子音の高域成分に該当する6kHz程度までに分布していることがわかるが、音韻情報の大部分は250Hz〜4kHzの範囲に含まれている。

 

080-1.gif

 

○騒音環境下での音声による情報伝達の良否は、上記の周波数帯域についての以下の項目により主に決定される。
1. 受聴者の位置における発声者あるいは拡声器から放射された音声の音圧レベル
(音声に限らず、音源からの距離が2倍になるごとに音圧レベルはおよそ6dBずつ減少)
2. 受聴者の位置における周囲騒音の音圧レベル
(子音は高音寄りに主要な成分を持ち、レベルも小さいために母音よりも騒音にマスクされやすい)
3.受聴者の聴力

 

 

 

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